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何気な日常の中で発見したこと。小さな驚き、喜び、幸せを感じ、発信していくブログ
by blanc
ふつう。そのまま。
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「牛乳パックのデザイン」において、佐藤卓さんが大事にしたことは…



「デザイナーとしてではなく、いち生活者として思ったことを大切にする。」

だったそうです。

デザイナーとして仕事に関わっていくと、牛乳の成分、製造過程、などなど
専門的な知識を得て、どんどん「牛乳」に関して詳しくなる。
そうすると、どうしても「一般消費者の視点」という客観的視点が無くなってしまい、
現状とずれたものをつくってしまう。

だから、「ただの生活者」と意識をして、そしてその「生活者」として一番初めに思ったことを
大切にするのだそうです。

で、このおいしい牛乳のときは、

「そのまま」ということが一つのキーワードだったそうです。

生活者として、牛乳がどうあって欲しいか…。
「牛乳」というのは出来るだけ何もしていないほうがおいしい…つまり「そのまま」

また、冷蔵庫を開けて、どんな牛乳が入っていて欲しいか…
決して派手で目立った色遣いや模様の牛乳パックが入っていて欲しくはない…
なるべく牛乳らしい、牛乳「そのまま」のもの…
確かに、派手で今までにないようなパッケージにしてしまえば、店頭で並んだとき
目立って、主張する商品になるかもしれない。
けれど、本当にそれが求められているのか…必要なことなのか…

そしてまた、
「牛乳は牛乳であって、それ以下でも以上でもない。」
そこを「わきまえる」

ということもキーワードだったそうです。

このお話を聞いて、なるほどホントにそうだなぁ…と思いました。

奇抜で目立たせるのは、今までにない色を使ったり、素材を使ったりすれば
結構簡単にできてしまうことだと思いますが、こうして「ふつう」とか「そのまま」とかいうものは
かえって、難しいことだと思います。
だって「ふつう」とか「そのまま」をやるには、それだけ深く理解しなければならないし、
失敗すれば、ただの「地味」に終わってしまう…。

でも、これはきっちり成功していますよね。

まったくシンプルで「牛乳」らしいという印象。
(ネーミングも か・な・り ストレートだし…)
でも、どこか目を引く…それも嫌な感じではなく。「牛乳」として。


こうやって、「ふつう」だけど以前より格段と進歩したモノをつくってしまう。
そんな卓さんはすごいなぁと思います。



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by mm07_d | 2006-10-03 00:18 | 佐藤卓
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